だって美味しいんだもの

旅の記録や日々の備忘録。なかなかダイエットが続かない

【鑑賞記録】ヤクザと家族 The Family

鑑賞してから一晩。ようやく咀嚼できてきたので記録していきます。

今回も公開間もないのでネタバレは、なし!気になってる人は観に行きましょー!

”これは、ヤクザという生き方を選んだ男の3つの時代にわたる物語。荒れた少年期に地元の親分から手を差し伸べられ、父子の契りを結んだ男・山本。ヤクザの世界でのし上がる彼は、やがて愛する自分の≪家族≫とも出会う。ところが、暴対法*の施行はヤクザのあり方を一変させ、因縁の敵との戦いの中、生き方を貫いていくことは一方でかけがえのないものを失うことになっていくー。”(公式ホームページ・イントロダクションより)

いやもう、色々と感情が高ぶってしまって、消化までに時間がかかった。

前回の映画鑑賞記録で私は、「愛は人を輝かせるよね」とか言った。言ったし、その感想自体は間違ってないと今も感じてるけど、それだけじゃないんだなあ…。

だから今回は手放しに「好き!面白いから見て!」というノリではオススメできない。ラブコメとかカーチェイス、爆発、怪獣大暴れみたいなアクションならいくらでもハイテンションで語り始めるが。だけどハイテンションじゃなくても語りたくなる作品です。朝起きてからレビュー読みまくってもう一回考えたもの。

 舞台挨拶中継に行けなかった分、明日の『ボクらの時代』を録画しなくては。

 

<今回のエモかったポイントとかすげーとなったポイント> 

・考えさせられる家族のカタチと幸せ

父と子という関係、あるいは兄弟という「家族」を見出した場所がたまたまヤクザだっただけで、そして、新しい関係ができたとして、なんとも家族って複雑だなあと思わされるし、そこに虚しさとか衝動とかを感じざるを得なかった。

そして役者さんの表情とか、セリフ選びに「ああ、家族だもんなあ」って説得力が増して、もう一つのテーマであろう「道を外れた人間の生き方」を深々と考えさせられました。属性ではなく一人の人間を見つめられているだろうか。今の時代、幸せとは呼べないまでも、すべての人にせめて家族や友人やらの繋がりは保障されているのだろうかと疑問を抱く。

劇場が明るくなると「かっこよかった」とか「美しかった」って声が聞こえてきて、私も特別に役者さんのファンというわけじゃないけど、所謂圧巻の演技だったと心の中でうなずいた。月日の経過とかを感じさせる演技も、メイクも、道具も全部揃ってて、社会の変化がよりリアルに伝わってきた。たぶん演技がイマイチだったら、それこそ裏社会なんて身近な存在じゃないから、ここまで入り込めなかったと思うのです。

・家族映画だけど任侠映画でもある

純粋にヤクザ映画ではないと思うのだけど、やっぱり見るからには抗争とか盃事とか刺青とかのヤクザ映画あるあるな描写に期待していたので、ある種セオリー通りな流れとかには感動するレベルで期待を裏切らないでくれました。

そういう意味では『新聞記者』の監督さんの作品ということに改めて驚く。タブーへの問題提起という意味では共通部分もあるかもしれない。どちらも主人公の立場を必要以上に美化した描写ではないから余計に。ただ、こんな映画も撮れるんだ!というぐらい、それぞれのシーンで「そうそう!こういうのが見たかった」ていうドンピシャに画に引き込んでくれる。淡々とした描写じゃなくて、すごく良かった。

見終わった後に知ったのだけど、撮影方法も工夫されていて、何度も見て、感じたくなる作品でした。

・ミレパ最高だ……!

終わった人はとにかくMVを見てくれ、としかもう言えません。

ちなみにミレパのMVではPhilipが好きです

 

ほんっと、もう一度見に行こうかな。今度は表情とか撮影方法に注目したい。

ところで映画内では20年の変遷が描かれたわけだけど、タバコのパッケージの表示が変わっていくのは何とも複雑。非喫煙者だから良し悪しは分からないけど、あのデザインを殺していく感じの注意書きがすごい。たしか表示面積50%以上になったんだっけ。去年だったかに出てたhi-liteのジッポは全面あのカラーでちょっと安心した記憶がある。

 

しかし緊急事態宣言、延長されるようですね。

医療関係者の負担は少しでも減っているのだろうか。それにしても、もうちょっと早めに言ってくれへんのかな。

自分でも気持ちに余裕がないと反省しているけれども、上映中に咳する人とかいるとちょっと嫌だな、と思うようになったし、やっぱり前後左右は空いててほしいって思ってしまう。

土日は人多いだろうな。平日に行くのが得策かと思いきや、20時までで閉まってしまう劇場が多いので仕事帰りでは間に合わないこともしばしば。うーん、劇場スタッフさんたちの時短のためと言われればともかく、本当に意味あるの?って疑っちゃう。また見に行ける時間にやっているといいのだけど。

最後は愚痴っぽくなってしまいましたが、本当に何度でも味わいたい作品でした。 それでは、本日はこの辺で