だって美味しいんだもの

旅の記録や日々の備忘録。なかなかダイエットが続かない

鱧を食べながら海外のSushiに思いを馳せる

昨日1回目のワクチン接種を受けて、丸一日眠気と腕の痛みでダウンしていた。

といっても動かさなければ気にならないし、個人差はあると思うが、筋肉痛のひどいのがピンポイントで上腕の注射したあたりに発生しているだけなので、何かを操作したり握ったりということは普通にできる。ただ、フライパンを握るのは怖かったので、スーパーへ行くことに。家事を休む正当な理由でもある。

土用の丑の日が近いこともあって鰻が多く並ぶ中に鱧を見つけ、手に取る。夏といえばやっぱりこれだ。塩で食べる天ぷらも梅肉で和えた湯引きもさっぱりする。

しかし、本当は刺し身が食べたかったのだ。アジとかアオリイカとか。ジュンク堂舞台芸術に関する本を探していたときにふと振り返り、出会ってしまった(いつも陳列で狙いうちされている気がする)こちらの『LAフード・ダイアリー』で「旬の魚」について丁寧な描写がなされていた。直近で読んだばかりだったので刺し身を食べたくなった。

それでも「夏だし、鱧!」という私の中の季節感が勝利した。ちなみに鱧の旬は本来夏ではないらしい。ううん、いいの。だって子供の頃から夏に食べるものだったもの。ああ、おいしかった。

 

この本に惹かれたのは映画研究家の著作ということで映画関連のネタが多いのかな?といったところだったのだが、それよりも日本文化との比較が興味深い。言われてみるとたしかに季節を感じさせる食事って海外ではあまり見ないかもしれない。

 

ドイツに留学していた頃、不思議と日本食が恋しくなることはなかったのだが、学校がある日はほぼ毎日食べていたのがタルタルステーキバケット

↓こんなイメージ

young-germany.jp

まさか生肉と思わず「これネギトロみたい」と言っておいしく頂いていた。日本食が恋しくなることはなかったのだが、魚を食べられないことへの漠然とした不安は”ネギトロもどき”で解消されていた気がする。そして今となっては逆にユッケ欲を満たしてくれそう。

このドイツ留学中にやり残したというか、悔いが残っているのが寿司を食べなかったことだ。当時デパートで見つけた寿司は「桜でんぶで米を覆った寿司ロール」だった。ハラス巻きのハラスの代わりに桜でんぶでシャリを巻いているイメージだ。どんな味だったのか、後になって試してみればよかったと思うが、今ネットで調べた限りではその店のメニューから桜でんぶロールは残念ながら消えている。

なぜ買わなかったのか。なんとなく「桜でんぶは春のお寿司、今は秋」「ばら寿司とかちらし寿司とか行楽用」というような感覚のほうが強かったからだと思う。合わせ方だとかに固定観念があった。

中華料理といって独自のメニューを作り上げていたり、ナポリタンを編み出していたりする日本人が「これは寿司じゃない」と言って怒るなんてナンセンスだという考えなので、今となっては色々なSushiを食べてみたいのだが、当時はカルチャーショックで「やっぱ、ハムでいいや」とビールとシンケンを買って帰った記憶がある。

 

一方ニューヨークのチェーン店wasabi sushi&bentoでは正統派なかっぱ巻きを食べた。このときはたしか、機内食でおにぎりが出ると思ってたのに出なくて「お米食べたい…」って一心でたどり着いて感動した。ポッキーとか丼とか色々売ってたし、緑茶はなかったけどこのアロエゆずジュースが結構おいしかった。

ただ、今思い出すとにぎりの方も並んでいたのはサーモンとまぐろだけだった気がする。

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リトルトーキョーで食べた寿司は季節モノはあっただろうか。メニューも味わいも正しく江戸前寿司で、むしろカリフォルニアロールはなかった。味覚や文化の違いは当然ながら、需要と供給、流通の違いがこんなにもバリエーションを生むのか。やはり、その土地ならではの食事はやめられない。

前述した鱧の旬も実は流通事情が大きく関係している。

www.yuasasyouyu.co.jp

逆に言えば旬の魚が食べられるのって結構贅沢なことなのかもしれない。それこそ新鮮なうちしか食べられないような地元でしか味わえないものもまだまだあるわけで、早くワクチン2回目を終わらせて旅行する安心を得たいものです。そう考えると痛いのも全然だいじょうぶ!だけどカロナールはちゃんと用意しておこう(今回も微熱までいった)

それでは、今回はこのへんで。

 

↓私の大好きなハンバーガーの話題もあった!

 

そろそろ人が作ってくれたご飯が食べたい

 

なかなか外食がままならない日々を癒やしてくれているものが料理エッセイだ。分類として存在しているのかはわからないけど、レシピ本や飲食店のレビュー本ではなく、エッセイ。その手のプロが書いていない方がなお良い。

 国語の教科書で読んで、著者はおろか文章の落とし所すら覚えていないのに、心に残っている一節がある。海外で出されたスープを日本人である著者はおいしくないと感じたが、現地の人々にとってはまずそうに見えないから、ここではこの味が一般的でおいしいものとされているのだろう、といった内容だった。

 この文章を読んで以降、何かしら口当たりのよくないものに遭遇しても「私の口に合わないだけ」と捉えるようになった。これまでの食生活、文化や宗教、気候が人によって違うのだから、感じ方はそれぞれ。そう思うからこそ余計に「これ美味いぞ。食ってみろ」みたいな文章よりも、料理を作った人への感謝やその人のストーリーがあって「おいしい」「あたたかい」といった文章のほうが、想像力もより掻き立てられて楽しく読めるものだ。

さて、今回は覚え書きも兼ねて気に入っているエッセイを5冊紹介する。皆様の癒やし、もしくは料理の妄想力の糧になれば幸いだ。

1.ごはんぐるり/西加奈子

語り口がところどころ関西弁(文章であって「弁」で良いのだろうか)で軽快に、そして我々関西人にとっては特に馴染みやすい。だってごはん食べてる時に「(うまっ!何使ってんのやろ)」って思うことはあっても、すまし顔で「これは〇〇を使っていて旨味が詰まっているね」とか言わんし、素直に「おいしかったです」と顔に出るタイプとしては「わかる〜〜〜」な内容なのだ。

それでいて子どもの頃にエジプトに住まれていた西さんの経験談なども混ざるので、遠い異国の話をしているような話もあり、旅をしてみたくもなる不思議な本。

中でも好きなのは「活字のごはん②」なのだが、こういうところに文字と食事の趣を感じるのである。

2.海苔と卵と朝めし/向田邦子

この日の丸弁当のような表紙と題字も好きだ。こちら、ありがたいことに向田邦子さんのありとあらゆるエッセイの中から「食いしん坊」エピソードだけを集めてくれている。

「海苔巻の端っこ」が印象的なのは「その話からそこへ行き着くのか!」という驚きが最大の理由でしょうが、随所に出てくる食事の描写に「執着にも似たこだわりってあるよねえ」とついつい重ねて読んでしまうのです。

3.NYの「食べる」を支える人々/アイナ・イエロフ

こちらはちょっと毛色が違う。エッセイと言うよりはジャーナルに分類されるのだろうか。作者がニューヨークの飲食店やホテルレストランなどで経営者や料理人に聞き書きをしたものになる。

「この本ではニューヨークの食の世界に商店を当てていますが、書きたかったのは何よりも『人』です」と、まえがきにあるのだが、まさに食事だけでなく思想や宗教などを読み取ることができる。どう美味しいかを聞き手目線では書いていないので純粋に作り手の情熱や生活だけなんですよね。これを知れば、ますますニューヨークでの食事を楽しめると思う。というか食べに行きたくなるので、今は読むのしんどいな。

4.いとしいたべもの/森下典子

各エピソードに登場する絵がとにかくおいしそうなのだ。つやつやのオムライス、焼き茄子の何とも言えない色合い(あれが美味しいのだが)、その他諸々…

文中の描写も擬音語やら何やらで脳内にその絵が浮かぶ。ああ、食べたい、、、ありとあらゆるシズル感で訴えかけてくるので、何を食べようかしらというときにふと思い出すぐらいが良いのかもしれない。ちなみに続編の「こいしいたべもの」も引き続きおいしそう。

5.残るは食欲/阿川佐和子

最後はこちら。シリーズに「娘の味」という作品もあるのだが、いずれも父親とのエピソードがおもしろい。食エッセイでありながら阿川家のお話という感じ。

そして勝手なイメージだが、阿川さんならこうやって喋ってそうだなと想像できる内容です。そして食事ってやっぱり楽しいなあと思わせてくれる。あんな賢そうな人でもやっぱり食事は好きなんだな、と。

 

この記事を書こうと思ったきっかけは、先日残業をして晩飯難民になったとボヤいていたら、自炊するしかないね!と言われたこと。自炊?仕方なく毎日しとるがな。でも一人暮らしの皆さんはそろそろテイクアウトの弁当と自分で作った飯に飽き飽きしていることだろう。というか家事をしている人全員か。私もだ。毎日自分の味付け天才ちゃう!?って自画自賛するのそろそろキツいねん。

 人生80年1日3食としたら一生にする食事の回数は約88000回らしい。ということは、食事って人生で経験することの大部分を占めているのではなかろうか。そんなに回数があるならハズレの日があっても仕方ないけど、できれば美味しいものを多く食べたい。

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明けたらまず焼き鳥食べに行きたい

でも、今は自分の想像力の範疇でしか食べられなくて「あれ食べたいな、これ美味しそうやな、この料理作ってみようかな」っていう楽しみがない。友人と食事に行って美味しそうに食べてるのを見るのも好きだけど、今はそういうのも難しい。

ちょうど通勤時の本が切り替わる時期になったので(電車で座っていられる時間が10分ほどしかなく、長編だとなかなか進まず、頃合いを見て)新しい本を買うつもりなのだが、今自分が求めているジャンルの再認識ということで。

それでは、今回はこのへんで

酒ガチャした話①

最近くじ運が悪すぎて、初詣のおみくじで大吉を出したところで運を使い切っていたんじゃないかと思っている。延期からの中止コンボがキマったライブのチケットも開催されていたとしたら最後列であろう番号だったし(それでも観られたらどんなに良かったか)、初期型PS4のイジェクトバグがいよいよ止まらなくなってきたのでPS5に早急に乗り換えたいのにこちらの抽選も連敗続き。アプリでガチャを回そうものなら180回してすり抜けられて…。

 

うわっ…私のリアルラック、低すぎ…?

 

ツキが回ってきていないのに、それでも何か当ててやる、と思ってしまうのは矢張りどこかで自分の運を信じて夢を見るからだ。もう二度とアプリで180連なんて回さないが。所詮jpegだあれは。負け惜しみだけど。

 

そこでタイトルの話に戻る。

10月半ば、どんよりとした空模様で気分もどん底まで落ち込んでいた私は、アルコールでも入れないとやってられん!と飲みに行こうとしたのだが、なんとなくまだ友人を誘うのは気が引ける時期だとも思っていて断念した。

ならば一人で家で酒盛りだ!となったのだが、少しためらう部分もあった。(ちなみにzoom飲み会は我々には合わないことがわかって早々に候補から外れた。)

 

普段外で飲む理由が人と話せる以外に私は3つメリットがあると思っている。

  • 複数の種類の酒が揃っている(そして合わなくとも瓶1本を飲み切る必要はない)
  • 店員からおすすめを聞ける
  • 酒に合う食事が提供される(もしくはそれを探り当てる楽しみも)

飲むのは好きだがこれと言って決まった銘柄しか飲まないわけではない。だったら飲んだことのないものを飲んで出会いを楽しめるほうがいい。そう思う半面、スーパーや酒屋へ行って買うのは決まって辛口の日本酒ばかり。

 

じゃあもう選んでもらったほうが早くね?というワガママに応えてくれるのがこの酒ガチャだ。そもそも酒瓶って重いし、通販できるようになった今の時代ってとても有り難い。

ちなみに販売しているクランドは全国各地の酒蔵とコラボしてオリジナル酒なんかを作っていて、おしゃれなラベルとかもすごく話題性があるんじゃなかろうか。

kurand.jp

届くまで入っている酒が何かはわからないけれど、「日本酒多め」とか「果実酒多め」とかある程度絞れるので初心者にも優しそう。たまに当たりで+αが入ってることもあるらしい。要は酒の福袋だが、何よりもガチャという名称がいい。幼少の頃よりカプセルトイで鍛えられた日本人のガチャ欲を狙い撃ちしている。というかjpegデータに1万円溶かすより絶対当たるガチャのほうがいいじゃん、という負け惜しみがまだ続いている。

 

というわけで初めてだし全部「運に任せる」にして購入ボタンをポチッ…

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届くの早っ!注文した翌々日に来たぞ…やりおる。

 

いざ開封

 

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やったー!当たりで噂の「あわす」が!すだちだから何にでも合いそうだけど折角だから秋刀魚とか魚介に合わせたいところ。

 

そして残りの5本も…おお、見事にどれも自分では絶対に手を出さないお酒だ。でもハズレとは思わないのがいいな。そして地元の酒蔵のお酒があることにびっくりしたけど(蓋でわかるほどよく飲んだところだった)、本当に全国各地の酒蔵とコラボしてるんだなあ。これはさすがに地域がかぶっちゃう可能性ありそう。

ちなみにこの中央の「しろあわ」は国産マッコリだそう。マッコリって実は飲んだことなかったりする。焼肉屋では肉優先なのでもっぱらソフトドリンクだし、なんなら白米2杯頼むことまであるからビールすら頼まないことだってあるぐらい酒を避けている。チーズタッカルビ?サムギョプサル?んなオサレな流行りもんに誘ってもらったことないです_(┐「ε:)_

そんなわけで今まで飲む機会を消失してきたものだから人生初のマッコリなのだ。これは念入りに準備しなくてはならない。リサーチしたところによるとナムルとかも合うらしい。とりあえずもやしとほうれん草買ってこようかね

 

うーん、家で飲むお酒ってこういうおつまみレシピを考えてるときが最も楽しい時かもしれない。開封したらまた記事書くぞ〜